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こんな暮らし

オーストラリアと日本を行ったり来たり。生活を見直すブログ。

辻仁成さんの朝弁

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最高にかっこいいお父さん

日本帰国中に、図書館で楽しい本を見つけました。辻仁成さんの「50代のロッカーが毎朝せっせとお弁当を作るってかっこ悪いことかもしれないけど」という長いタイトルの本です。

辻さんは、シングルファーザーとして一人息子の十くんとフランスのパリで暮らしています。この本は、辻さんが、食べ盛りの中学生の息子さんのために、毎朝作ったお弁当を記録した本です。パリの学校ではお昼に給食があるので、このお弁当は朝ごはんとして作られています。

曲げわっぱのお弁当箱に詰められたお弁当は和食が中心です。食べ盛りの男の子向けのお弁当らしくボリュームがたっぷりですが、肉だけでなく魚も多く取り入れられています。野菜が嫌いな息子さんのために、工夫が凝らしてあり野菜もたっぷり使われています。

また、辻さんのお料理の腕前はプロ級で、盛り付けも丁寧で美しく、アーティストらしいいこだわりを感じます。お弁当箱の中に独特の世界を作り出し、どのお弁当を見ても、息子さんを喜ばせてあげたいという愛情が伝わってきます。蓋を開けたとたんに笑顔になる息子さんの様子を勝手に思い描いて、こちらも嬉しくなってしまいます。タイトルの「かっこ悪い」とは全く正反対の、最高にかっこいいお父さんだと思います。

まるで日本

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この本の中のお弁当を見ていると、これは日本で作られたお弁当かと思うくらい、日本の食材、食文化が盛り込まれています。

お弁当の定番のおにぎりや卵焼きはもちろん、海苔や梅干しなどの脇役で日本らしさがぐんと高まります。明太子やいくら、ちりめんじゃこなどもよく登場しています。パリにも日本人が多く住んでいるので日系のスーパーでなんでも手に入るのだと思いますが、贅沢で羨ましくなります。私が住んでいるオーストラリアの町でも、同様の環境ですが、私には手が出せない値段が付いています。

それから、辻さんのすごいところは、手に入らないものは自分で作ってしまうことです。鮭は味噌に漬けて西京焼きにしたり、イワシは開いて南蛮漬けや蒲焼にしたり、餃子、焼売、コロッケなども全部手作りです。味噌や納豆、豆腐まで作ってしまうこだわりようには驚きました。

フランスで生まれ育った息子さんに、日本の食文化を伝えたいという気持ちも強く伝わってきます。

パリならではのお弁当も

辻さんの家の近所には週に2回マルシェ(市場)が立つのだそうです。自分の目で新鮮な食材を選んで、献立を考え、料理をするのが楽しくてしょうがない雰囲気が伝わってきます。食にこだわる彼にとって、パリは最高の環境なのでしょう。

お弁当には、サンドイッチもよく登場します。パリのおいしいそうなパンにハムや塩鯖などいろいろなものが組み合わせてあって、残り物サンドなども本当に食べてみたくなります。

「料理は愛情表現なのである」

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お弁当に添えてあるコメントやパリ暮らしについてのコラムも楽しく読みました。

コラムの中の一文に「料理は愛情表現なのである」とありました。大切な人のためにおいしいものを作って一緒に食べることは、まさに愛を伝えることです。毎日毎日その営みが繰り返され、そこに親密な関係が生まれます。夫婦、親子、家族の絆はこうやって築かれていくのだと改めて思います。

私も、これからもおいしいお料理でたっぷりの愛情を家族に伝えていきたいと思います。

 

今日の笑顔にありがとう。