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こんな暮らし

オーストラリアと日本を行ったり来たり。生活を見直すブログ。

オージービーフと肥育ホルモン

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牛肉の「肥育ホルモン」について考える

先日、オーストラリアの大手ハンバーガーチェーン「ハングリージャックス」の店の前を通りかかったときに、「NO HORMONES (ホルモン剤不使用)」という看板が目に入りました。

私は普段、ファストフードを全く食べることはありませんが、気になったので、インターネットで調べてみると、このハンバーガーチェンでは、今年の2月から肥育ホルモンを使わない牛肉のみが提供されていました。

また、オーストラリアの2大スーパーマーケットのひとつ「コールス」でも、2011年から肥育ホルモンを使わない牛肉のみを販売しています。

牛肉の消費量が多いオーストラリアでは、肉牛の飼育の際に、この肥育ホルモンの使用が認められていますが、消費者の動向が変わってきているのを感じます。

「肥育ホルモン」のメリット・デメリット

家畜の肥育ホルモンには、もともと動物の体内にも存在するものと同様の「天然ホルモン」と科学的に合成された「合成ホルモン」があります。

これらの肥育ホルモンを使用することにより、短期間で大きく成長するため、飼育コストや環境への負荷を抑えることができます。

しかし、肉に残留したこれらの肥育ホルモンが、人体に影響を及ぼすという指摘もあります。特に、乳がんや前立腺ガンなどのホルモン依存性のガンとの関連が大きいのではないかと考えられています。

世界的にみた「肥育ホルモン」の使用

世界的に見てみると、肉牛の飼育に肥育ホルモンの使用を認めている国は、オーストラリアをはじめ、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなどがあり、世界の主要な牛肉輸出国で広く認められています。

一方で、ヨーロッパ連合(EU)、中国、ロシアなどでは、使用が認められていません。

また、日本では、国内での肉牛の飼育に「肥育ホルモン」の使用は認められていません。しかし、輸入牛肉については、アメリカ産やオーストラリア産の「肥育ホルモン」が使用された牛肉が日本国内に流通しています。

日本で消費される牛肉の60%は輸入品で、そのほとんどがアメリカ産とオーストラリア産です。国産の牛肉に比べると、輸入牛肉が安いのはこの肥育ホルモンのおかげでもあるのです。安い外食やコンビニのお弁当、加工食品など利用する場合には、肥育ホルモンが使われた牛肉を口にする機会はもっと高いと考えられます。

アメリカとオーストラリアの輸出肉の違い

アメリカ国内で生産される牛肉の9割以上は、肥育ホルモンを使っていると言われていますが、オーストラリアの牛肉では4割程度で、使用量は減少傾向にあると言われています。

また、この2つの国は畜産物の市場構造に大きな違いがあります。アメリカでは、国内消費中心で牛肉が生産され、余剰分を国外に輸出するという状況であるのに対して、オーストラリアでは、牛肉は主要な輸出産業であるため、輸出国の基準に合わせて、肥育ホルモンを使用したものとしないものと区別をして出荷しています。

このように、オーストラリアでは海外の消費者ののニーズに合わせた牛肉の生産がおこなわれている現状があり、冒頭の例のように国内のハンバーガーチェーンやスーパーマーケットでも大胆な戦略が可能になったのでしょう。

オーストラリア国内でも、このような流れの影響を受けた消費者が増え、そのの動向に合わせて、これからは、肥育ホルモンが使われた牛肉の割合は減少してくるのではないかと期待しています。

 

今日の笑顔にありがとう。